みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
コロナウイルスが日本で広がり始めた2月頭に、
たくさんの方からのご心配を受けながらアメリカに帰ってきた私たち。
その時は中国への渡航歴を聞かれただけで、
日本から出るのも、アメリカに入国するのもいたってスムーズでした。
アメリカ政府も、まだみんな
「アジア圏で広がっているだけ、そのうち消えて無くなるだろう」という、
他人事のような状態だったと思います。
ですが、私たちは日本でコロナウイルスが広まっていく様を見てきたこともあり、
早めに日用品や食料品をある程度揃え、外出を控えておりました。
日本の感染者数が増え、マスク入手ができなくなり、
パンデミック状態になった状況をアメリカ側から見ていて、
私たちはこの先起こりうるアメリカの状況に、なんとか備えることに必死になっていました。
そしてその直後、ニューヨークで「感染者が1人出た」というニュースを
日本大使館からメールで受け取ると、
あっという間に感染者は増え、今ではアメリカ中に広がり、
世界で一番感染者数も死者数も多い、完全なパンデミック大国となってしまったのです。
日本のテレビ番組で、アメリカの状況がどのように伝えられているのかわかりませんが、
現在、私たちの住むペンシルバニア州の状況は、大まかには下記の通りです。
(細かな指示の記載は省略させていただきます。)
・病院、薬局、スーパーマーケットの営業は可能。
(入店制限や、人との接触距離制限あり。)
・レストラン、バーなどの飲食店は、店内飲食の営業は禁止。持ち帰りのみ可能。
・生活に必要不可欠な業務のみ営業可能。
(ガソリンスタンド、郵便局などの運送会社、電力会社など)
・不必要な外出は禁止。夜8時以降の外出は禁止。
・同居する家族以外の家族、友人との接触は禁止。
・学校は5月30日まで閉校。
・子供を公園で遊ばせることも禁止。
こんな状況なので、とにかく外に出れません。
出たところで、お店はすべてしまっていますし、家族、友人とも会えません。
スーパーマーケットで食材は購入できますが、
購入したものをそのまま家屋に持ち込むことは危険とされているので、
ひとまずガレージ内で寝かせ、
すぐ冷蔵庫に入れなければならないようなものは、
必ず容器を除菌シートで拭き取ります。
買い物に行く際には、帽子、手袋、マスクを着用して、
ナイロン製のジャンバーなどを着用して肌が見えないようにし、
帰宅すると同時に、上着などはすべて脱いで
付着しているかもしれないウイルスを、家屋に持ち込まないように心がけています。
購入した野菜、果物なども、必ずすべて洗剤で洗い、
外袋、外装箱、レジ袋などにはウイルスが付着していると考えて屋内には持ち込みません。
卵も、外箱は除菌シートで拭き取り、
冷蔵庫に入れる前に卵自体を一つずつ除菌シートで拭き取っています。
日本の状況も、毎日変わってきていますね。
そして、日本とアメリカのウイルス対策に関しても、
いろいろと違いがあるようです。
多くの方が戸惑いながら、日常生活を送っていらっしゃることと思います。
飲食店、その他お店を経営をされていらっしゃる方や
従業員を抱えて会社を経営されていらっしゃる方々にも、
いろんな葛藤が押し寄せてきていることと思います。
正直、今は、この見えないウイルスに立ち向かうことはできません。
経営状態を気にするあまり、人と接したり頻繁に戸外に出たりすれば、
この見えないウイルスを運び、感染させてしまう可能性もあり、
また、感染する可能性もあるわけです。
マスクをしていても、手をしっかり洗っても、
どれだけ気をつけていても、それを完全に防ぐことは不可能です。
アメリカの医療関係者の方々は、最低限の医療設備さえも乏しくなってくる中で、
多くの不安と戦い、毎日奮闘してくれています。
そして、悲しいですがそれとともに、
医療関係者の方々、警察官の方々が感染して亡くなられています。
今、私たちができることは「Stay Home」家にいること。
本当に不必要な外出は控えること。
だんだんと暖かくなり、鳥のさえずりが聞こえ、
色とりどりの草花が咲き乱れ始めました。
外に出たいという気持ちはみんな同じです。
みんなでこの見えない相手の勢いが収まるまで、
自宅でささやかに、健康に過ごすことを心がけていきましょう。
人との接触は無理でも、お庭に出て、外の空気を吸うことは可能です。
太陽の力だって、ほんの少しであっても、
しっかりとプラスになると思います。
お隣さんとの関わりも、今は遠くから。
犬の散歩も、人とすれ違う時には1メートル以上の距離をあけて。
この距離が、私たちを守ってくれます。
世間には、いろんな情報が溢れかえっています。
どうぞみなさま、テレビのメディアの情報だけを
100%信じないようにしてください。
あなた自身を、そして家族のみなさんを守るのは
私たちの意識を変えることです。
安全だ、安心だ、大丈夫だ、
そんな思い込みを捨てて、危険と向き合う意識を常に持たれてくださいね。
1日でも早く、たくさんの人と笑顔で語り合える日を祈っています。